体脂肪には『内臓脂肪』と『皮下脂肪』の2種類があります。体脂肪を減らすには、それぞれの増える原因や特徴を理解する事が近道になります。一緒に見ていきましょう。
■内臓脂肪 胃や肝臓など臓器の周りについた脂肪の事で、エネルギーが不足したときに使われる栄養として蓄えられます。内臓脂肪には、血糖値や血圧をあげる働きがあり、増えすぎると糖尿病や高血圧などのさまざまな生活習慣病のリスクにつながります。
■皮下脂肪 文字通り皮膚の下の皮下組織に蓄積します。女性の方が付きやすく、赤ちゃんを育てるためのエネルギー源になります。お尻や太もも、二の腕や腹部などに集中していて、指でつまむとぷよぷよし全体的に丸みがでます。1度付くと落ちにくいのが特徴です。
減らしやすいのは、どっち? 答えは『内臓脂肪』です。体の栄養が不足するとエネルギーとして最初に消費されるます。ただ、内臓脂肪も皮下脂肪も、摂取カロリーが消費カロリーを上回っていると増えてくのは同じです。まずは摂取カロリーに気をつけることです。そして筋トレと有酸素運動との組み合わせ。これは両タイプに共通しています。
内臓脂肪は放っておくと生活習慣病のリスクが高まるので、気になる方は食事の見直しをしてみませんか?血糖値の上昇をゆるやかにする食事や、食べすぎを減らすといった対策で減りやすいのが内臓脂肪です。
ポッコリお腹をサイズダウン ①摂取カロリーが多くなる理由を考えて対策しよう。
●睡眠不足・・・
暴飲暴食につながります。睡眠時間が短いと活動時間が長くなるのでエネルギーが必要だと脳が判断し食欲を増進させるホルモン「グレリン」を分泌します。さらに食欲を抑制する「レプチン」の分泌が減少するので摂取量が増えてしまします。
●ストレス・・・ストレスがたまると甘いものに含まれる糖質を摂りたくなります。糖質は心を穏やかに保つ「セロトニン」というホルモンを分泌させる働きがあります。そのためストレスを感じると、脳は無意識に甘い物を欲します。お腹がすいていないのに、甘い物が食べたくなるのはこの働きが関係しています。
●アルコール・・・
アルコールが体内に入ると肝臓がアルコール分解に集中するため本来の仕事である『血中に糖を放出して血糖値をコントロールする』という活動がおろそかになるので、脳が「糖がたりない!」と勘違いをして「空腹感」発生します。そのためお酒を飲むと過剰に食べすぎてしまうのです。
②内臓脂肪を減らす食事のコツを紹介
●オメガ3脂肪酸・・・
「オメガ3脂肪酸」はイワシやサンマ、サバなどの青魚に含まれていて摂りすぎた栄養(カロリー)が内臓脂肪に変わるのを防ぐ働きをしてくれます。亜麻仁油の活用もいいでしょう。
●「豆腐」・・・豆腐や納豆などの大豆製品は、「エクオール」という成分になります。エクオールは、内臓脂肪のため込みを防ぐ女性ホルモンの「エストロゲン」と似た働きをしてくれます。
●「きゅうり」・・・内臓脂肪を分解する酵素「ホスホリパーゼ」が多く含まれています。糖質や脂質の吸収を抑える食物繊維も豊富です。
●「緑茶」・・・リラックス効果のある「テアニン」という成分が、ストレスによる食べすぎを防止します。また、おなじみの「カテキン」は内臓脂肪を防ぐ働きがあります。
他にも、血糖値の上昇を緩やかにするプチトマト、暴飲暴食を抑えるうま味成分のかつお節、食物繊維が豊富で糖質や脂質の吸収を抑えてくれるバナナなどを食前や間食に摂取して、内臓脂肪をっ減らしていきましょう。
次回は『皮下脂肪を減らす』について、お話していきます。