こんにちは! 333GYMです。
本日は、お酒についてのお話です。
コロナ禍で「家飲み」や「1人飲み」をする人が増え、この時期に飲酒習慣が変化した人もいるかもしれません。
飲み過ぎが続いて「これって、もしかしてアルコール依存症?」と不安になったときに、受診先として増えているのが「減酒外来」です。
減酒外来とは、どのような場所なのでしょうか。
受診の目安や、日常生活でできる飲酒量の減らし方などを3回に渡り、ご紹介します。
■お酒の分量を調整し「減酒」するための受診
日本のアルコール消費量は、総量としては減少しており、飲酒習慣のある人の割合も、主に若い世代で減少しています※1。
2020年からのコロナ禍で、飲み会などの飲酒機会が必要ないと感じた人もいるようです。
一方、行動制限による心理的ストレスや孤独、将来に対する不安などによって飲酒量が増えた、リモートワークになって人目がなくなり昼間から飲酒するようになった、とも耳にします。
行動制限が緩んでからは、出社するようになって飲酒量が減ったという声がある一方、飲み会が再び開催されるようになり、また飲み過ぎるのではないかと心配している人もいるようです。
飲酒の量や習慣は人それぞれですが、たくさん飲む人と飲まない人、二極化が進んでいるといえるかもしれません。
飲酒量が増えて不安を抱えている人の相談先として、飲酒量を減らすことを掲げた「減酒外来」があります。
減酒外来は、2017年に全国で初めて久里浜医療センターに設置されました。
それ以来、「減酒外来」「減酒支援外来」「アルコール低減外来」などの名称で、同様の外来が各地の医療機関に開設されています。
減酒外来には、大きく2つの目的があります。
1つは、
アルコール依存症の患者さんの受診を促進することです。
アルコールに関する問題を抱えていても、「お酒をやめろと言われるのではないか」「怒られるのではないか」と受診を敬遠している人が大勢いると考えられています。
アルコール依存症の治療は、お酒を完全にやめる「断酒」が原則ではありますが、「減酒」を掲げることで受診のハードルが下がり、アルコール依存症の患者さんが医療につながりやすくなると期待されます。
もう1つは、
「お酒の相談窓口」としての役割です。
従来、医療機関でアルコールの問題に対処する場合は、アルコール依存症の治療が中心でした。
しかし、アルコールは200以上の病気やけがと関連すると報告されており※2、近年はアルコールによる弊害を少しでも減らせるように、アルコール依存症と診断されていない人も含め幅広くケアする方向になっています。
実際、アルコール依存症と診断されていなくても、「飲み過ぎて記憶をなくしてしまう」「家族とトラブルになってしまう」といった問題を抱えているケースや、「お酒をやめようとは思っていないが、飲み方は変えたい」という人もいます。
こうした悩みも、減酒外来では気軽に相談することができます。
※1:経済産業省「縮小傾向の国内酒類市場;飲酒習慣が市場変化の要因に」
(https://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikaisetsu/hitokoto_kako/20210906hitokoto.htmlを2023年7月30日に参照)
※2:World Health Organization “Global status report on alcohol and health 2014”
(https://apps.who.int/iris/bitstream/10665/112736/1/9789240692763_eng.pdfを2023年7月30日に参照)
次回も続きます。
333GYM